日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収計画は、1年以上に及んだこう着状態から一転、実現へ大きく前進した。 米国をインドと並ぶ成長市場と位置付け、政権側の承認を取り付けるために投資額を当初計画から上積みし、事態の打開につなげた。 「英断に心より敬意を表する」。日鉄は23日、トランプ氏のSNS投稿を歓迎する声明を発表した。USスチール買収に執念を燃やしてきたのは、急激に縮小する国内市場や過剰生産などで飽和状態の中国市場に見切りを付け、米印を新たな収益の源泉に据える戦略を描いているからだ。 買収交渉の責任者、森高弘副会長は最近のインタビューでも、自動車大国の米国を「世界最大の高級鋼市場だ」と評価。「われわれが成長できる国でインサイダーになることは非常に重要だ」と強調していた。 ただ、その代償は想定より大きく膨らんだ。2023年12月の発表時点で見込んでいた買収コストは、約141億2600万ドル(2兆円超)。さらに日鉄は、反対姿勢を崩さない米政権や全米鉄鋼労組(USW)の理解を得ようと、総額27億ドル(約3850億円)以上の投資や技術提供も約束した。 最後の一押しになったとみられているのが、直近の交渉で示したとされる投資の積み増しだ。ロイター通信は、日鉄が製鉄所の新設を含む計140億ドル(約2兆円)の投資計画を提示したと報じた。 しかし、トランプ氏が承認した「計画的なパートナーシップ」が、もともと日鉄が計画していた完全買収なのか、出資を含めた新たなスキームなのかは判然としない。巨額投資に見合う成果が得られるかは依然として不透明だ。
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日鉄は完全子会社化は譲れないと言っていたから「投資」では無く「買収」だと思うけどな トランプの書き込み内容から、USスティールの名前は残して本社は移転しない、と言う条件は入っていそうだが、それも元々日本製鉄側も宣言していたから問題無い 確か役員もアメリカ人を過半数にするとか言っていたはず それにしても日本製鉄の粘り強い交渉には驚いた 日産の経営陣の様な腑抜けばかりで日本が貧困衰退化する一方の中で、日本製鉄の様な気骨のある会社が残っていた事は誇らしい
経済ニュースをある程度見ている人ならわかるが、日鉄はトヨタ相手にもひかずに裁判をした会社(というか社長)、よく頑張ったと思うよ。 トヨタへの裁判は最終的に取り下げたがトヨタと組んだ中国鉄鋼会社への特許裁判はまだ続いている。こっちも頑張ってほしいね。
日鉄の成長は日本経済の慶事だし、中国市場からの転換を考える企業にとっても有益な学びを得る機会となる。 一方、記事タイトルに表象されているが、記事内容は投資積み増しが吉と出るか分からないなどと皮肉めいたテイストで締めており、いかにも傍観者ぶった随感。 この流れを全く予想すら出来なかった訳だから、少しは謙虚になれないかね。
100%の子会社化までは無理でも50%を越える株主となり、実質的に経営権を得られることになったものと思います。さらに徐々に資本増加計画が盛り込まれていると思います。名を残して実を取ることができれば、新技術を導入して、生産力を上げて、アメリカ鉄鋼市場で活躍できると思います。
日鉄の買収への執念と言うか、何が何でもやると言う意思の強さですか、そう言った米国への投資を諦めないで、トランプ政権にも働きかけを続けた事が、こうして買収へと大きく舵が向いた要因かと思います。当初の予定よりも大幅に上回る、追加投資や、トランプ政権への働きかけでも相当な費用を要した事と思います。それもこれも、鉄鋼界の中で世界シェアのかなりを占める中国との競争に打ち勝つための足かがりとしてだと思うので、是非、日本鉄鋼業ここにありと言うのを世界に見せて頂きたいなと思います。買収が確定して、更なる規模の拡大を期待しております。
日本製鉄は誰も見向きもしなかったインドの赤字製鉄会社を買収し、数年かけて今や1000億円/年を超える収益を上げています。 USスチールの買収に名乗りを上げた際、収益1000億円/年という想定ではありましたが、アナリストによっては3000億円/年が見込めるという見立てもありました。 今後、中国のダンピングが規制され、米国では製造できなかった高品質材についても、USスチールが製造できるとなれば、当初想定よりも米国内での売上は増加することが期待されますし、 米国への工場投資、自動車製造回帰等により、需要がより高まることも期待されます。 また、買収の狙いの1つである鉄鉱石の調達も全体収益を押し上げます。 それを考えると、追加支援が高くて収益に疑問という声は的外れだと思いますね。
投資か買収かで揺れているようだが、実質的にこの違いはどれほどの意味があるのだろうか。というのは日鉄からUSスチールに流れるお金の形式は株式取得、社債の購入、長期の貸付(金銭貸借)のいずれかだと思われるが、社債の購入、貸付では直接経営に口出しすることはできないので、経営方針を左右するためには相当の株式を取得するが必須の条件となろう。 日鉄がUSスチールの経営を立て直すためには株式の取得が必要であり、それを投資と言おうが買収と言おうが実態は同じことである。
米国民の富を豊かにするのではなく日本国民のための日鉄であり日本国の経済発展のために米国市場は魅力的でありインドも同様である。と理解したい。良きパートナーなのか子会社化なのか……経緯を見守りたいが利益を上げてくれることを強く望みたいし応援したい!
日本製鉄ならやれます。森高氏ならやります。買収への核心的な言質が取れたはずです。世界をリードし中国に対抗する共通目的は日米で完全合致いています。 株主比率を順次高めていく内容での合意のようですが、50%以上を取得させなかった時は、トランプは史上最悪の大統領になるでしょう。 誰がどう見ても、買収こそWin-Winであり、日米のパートナーシップをより強固にするシンボルとなるはずです。 日米同盟の永続をかけて、買収を成功する必要があります。 日本製鉄はこの週末、士気高揚著しいですね。
日鉄が差し伸べた救いの手をUSスティールはガッチリ掴んだ。しかし政治が介入し一時はそれを阻止しようとしたが、冷静になって考えてみればアメリカ再生は日本企業の力を借りないとダメ。このままてはUSスティールは衰退の一途であるとトランプは理解したのであろう。日本なくしてアメリカなし。日本衰退はアメリカ衰退だときちんと理解出来れば、日本車に対する関税も少しは期待出来る方向に進むのではないかと期待してる。
引用: https://news.yahoo.co.jp/articles/82813730ac81f73dda60fd765a101cac7cbd6d5c
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