コメの価格高騰を抑えようと、随意契約による政府備蓄米の引き渡しが始まった。そこで、にわかに世の関心事になっているのが、古いコメの品質、つまり「おいしさ」だ。 備蓄米が市場に出回ることはあまりない。放出は災害時に限られ、価格抑制目的は初めてだ。消費者の口に入る機会は少ない。 古いコメは食味が落ちるイメージが根強い。国民民主党の玉木雄一郎代表の「あと1年たったら動物の餌になるようなもの」という発言は、そんな印象に基づくものかもしれない。 では実際、経年によってどの程度コメの質は落ちるのか。そんな研究をした専門家と、大手炊飯器メーカーに聞いてみた。 ◇専門家が分析したところ…… 「やはり新米がおいしいですね。でも、古くなっても全然悪くないですよ」 そう語るのは新潟大の三ツ井敏明特任教授(分子生物学)だ。備蓄米放出を機に29日、同じ場所から収穫した2024年産、22年産、20年産のコメを精米して食べ比べた。 「新米(24年産)は香りやモチモチ感、上品な甘さのどれもが優れています。古い米は少しパサついたり光沢が失われたりします。ただ、22年産と20年産の違いは分からないし、良い香りこそ減りますが、嫌なにおいはないですね」 三ツ井さんによると、コメは経年により外側の脂肪分が酸化してヘキサナールといった物質が生じ、炊いたときに「古米臭」と呼ばれるにおいの原因になる。 ただ、実際に試してみると5年前のコメでも「普通のご飯だった」という。 「精米により外側は削られるし、何より保存状態次第です。備蓄米は低温で湿度もしっかり管理されていると聞くので、問題はないでしょう」 ◇「家畜は良いものを食べている」 コメ価格は高止まりしている。それでも消費者にとっては、何とか普段から口にするおいしいご飯を食べたいのが心情だろう。 価格抑制を図る小泉進次郎農相は、玉木氏の「1年たったら動物の餌」発言に「ちょっと残念」と苦言を呈したが、内容自体は事実だ。 備蓄米は通常、保管が5年を過ぎると飼料用として売却される。今回、随意契約により政府が放出する30万トンのうち10万トンは21年生産分(20万トンは22年生産分)で、発言はこれについて言及したものだ。 玉木氏は、その夜の街頭演説でも「だから(5キロ)1800円で出しても安いと思わないんですよね」と述べた。 「動物の餌」という表現は著しく劣化したコメを想起させるが、三ツ井さんは「(備蓄米を餌にした)国産の家畜は、むしろそんなに良いものを食べているのかという話です」と笑う。 ◇炊飯器メーカーが勧める炊き方は 「古いコメも十分おいしく食べられます。どうせなら、貴重な機会と思って楽しんで食べてみてはどうでしょう」 加えて、日本の炊飯器は日進月歩だ。各メーカーとも「古いコメもおいしく炊ける」と性能の向上を説く。さらに、精米技術の革新も著しいという。 大手の象印マホービン(大阪市)はホームページで「古くなったコメは水分量が少ないので、水を少し多めに入れて炊くのが良い」と説く。 一方、劣化を気にすることで、力を入れて研ぎすぎるのは良くないようだ。乾燥しがちな古米は、強く研ぐと割れやすいためだという。 広報部の担当者は「以前は、こするように研ぐといいと言われましたが、今は精米技術も発達したので、軽く洗う程度で問題ありません。古米だからとそこまで気にしなくとも大丈夫ではないでしょうか」と話している。【春増翔太】
コメント 10件
[古米は表面から酸化するので食味が落ち匂いもする]との指摘があります。 常温保存なら酸化が進行しますが、今の備蓄米倉庫には米を長期間保存するために温度や湿度を管理する空調システムが導入されています。 倉庫内の温度は15度以下、湿度は60%〜65%に保たれ、品質を維持し害虫やカビの発生を防ぎます。
水をいつもより多めにして長めの時間水に漬けてから炊くだけでもかなり違います。 またお米1号につき小さじ1程度の料理酒を足してあげるだけでも炊き上がりにかなり差が出ます。 気にならない方は勿論普段の白米としても食べられますし、せめて前年度分まででしょうという方は(そんな方はそもそも買わないか)カレーやチャーハンとして食せば十分美味しく召し上がれるかと思います。
仕事の関係で古米から古古古米まで食べたことがある。 保管期間が長くなるにつれ風味・食感は落ちるが工夫すれば新米並みまでとは言わないが、普通に食べられる。 少なくともアメリカのカルローズ米より、雲泥の差で美味しい。 古古古米の印象はイメージでいうと、スーパーのお惣菜。 これは作り立てと閉店間際でシールが貼られたものでは、なんとなく風味・食感が違うでしょ。 これぐらいの差かな、と思う。
記事の通りですね 。水分量が少ないから 水 多めに が ポイントです。 あとは炊く時ちょっとお酢を入れたり。 カレーとかピラフとか スパイスをきかせたものにはよく合います。 備蓄米 自体は水分量が少なくなりがちなので そういうのを好む お客さんに売っていたと卸から伺ってます。 安いお弁当屋さんなども人件費確保しつつ色々経費削減に頭を悩ませてますから、 お手頃なお米を使ってます。 個人の保管と違って 政府の きちんとした施設ですから 味の劣化は個人とは 比較にならないでしょう。新米が出るまで食べてみるのがいいのでは。
古米、古古米等は新米に比べ水分含有量が少なくなってるので、米を研いだ後、30分から1時間程水に浸して置くと良いです。 そして水の分量も炊飯器の目盛りよりほんの少し水を多めにして炊き、蒸らしも通常より5分から10分程多めにすれば美味しく炊けます。 もし、匂いが気になる様でしたらだし昆布を少し入れて炊くと良いですよ。
うちはステン鍋で炊飯してるので、水も米もグラム単位で計っていますが、たった10gの水の増減でも炊き上がりが変わってきますので水の量は大事ですね。多少面倒ですが、炊飯器を使ってる方も一度計量すると、炊き上がりを見て次から水を増やしたり減らしたりで調整しやすくなるので試すのおすすめします。
古古古古米は保存状態が良ければ美味しく食べれる事が分かって良かったです。動物が食べるとの事で古古古古米は先日勝利した競走馬スモモモモモモモモも食べているのでしょうか。スモモモモモモモモが勝利した要因は質の高い古古古古米を食べたからかもしれません。スモモモモモモモモには古古古古米をこれからもたくさん食べて処理を掴んで欲しいですね。スモモモモモモモモのこれからに期待します!
現状、備蓄米を買い求める方々は「美味い米」が欲しいのではなく、腹を満たす為の「安く多く買える米」を求めているのだから味は「二の次」でしょ。さすがに古古古米なんて食べた事はないけど、炒飯なり炊き込みご飯なり工夫をすれば食べられないことはないと思う。
日本酒 安い料理酒でもいい おちょこ 1か2杯分程度で 匂いは解消するし、ふっくら感出すなら 水分ちょい多めで蒸らす時間を考えればいい 鍋炊飯をしている人ならわかる事 なんでもボタン一つで済むことではない 今までが、その設定、メーカーが推奨する設定に「合わせた食料」を買っていたこともあるんじゃないか? お子さんがいるなら一緒に考えるのもいい食育だろうね
50代です 子供の頃米余りで給食で古古米食べました。 30数年前米不足でタイ米を普通の炊飯器で炊いて食べました。 どちらもハッキリ言って美味しくありませんでした。 どうしてか?どちらもそれにあった調理法ではなかったからです。 それぞれに合った美味しく食べる方法を使えば、いいんじゃないでしょうか? 口にはいる前にちょっとした工夫をしてみてもいいと思います
引用: https://news.yahoo.co.jp/articles/aa241079cd80d9adea7f94b59779fd4e55ecc09a
コメント