高齢者や要介護者をサポートするデイサービスの施設はいろいろありますが、「ラスベガス」という名前の施設が東京にあります。利用者もなんだか楽しそうです。 スタッフ 「クイーンのダイヤです」 施設利用者 「ちょっとまって」 スタッフ 「え?強気だ」 施設利用者 「きょうはね、すごく良いの!調子いい!」 東京・町田市にある介護施設「ラスベガス」。全国に20店舗を展開し、急成長中の「カジノ」をイメージした施設です。 高齢者が使用しているのは、疑似通貨「ベガス」。もちろん、ギャンブルではないので、換金や景品に交換することはできません。 施設利用者 海老沢さん 「それでも楽しめますよ。勝てば『うわー!』と思うし、負ければ『今度どうなっちゃうかな』と思うし」 高齢者医療に詳しい医師は「実際に使えるお金を賭けているわけではないので、依存症になるリスクは考えにくい」と話します。 どうして、このような介護施設が生まれたのか?きっかけは利用者からのクレームでした。 デイサービス「ラスベガス」 森薫代表 「レクリエーションが子どもじみていたりとか、いかにもデイサービスの送迎車でお迎えに行ったりするとですね、気を悪くされたりとかするケースもあったので。そういう方の声を反映させて、このような形のデイサービスになりました」 クレームから生まれたこだわりの一つが、施設への送迎車です。ハイヤーをイメージしたという黒一色のボディー。「介護施設のお迎えであることを知られたくない」という声からひらめきました。 ゲームを楽しむだけではありません。ゲームをする前には、運動をする決まりになっています。 森代表 「全員で体操10分間やった後に、施設内でしか使えない紙幣をお配りして、好きなレクリエーションに参加をしていただく」 ゲームを通して一人では感じにくい、本気で喜んだり、悔しがったりすることが、認知症の予防にも効果的だといいます。 40年以上認知症を研究 あしかりクリニック 須貝佑一副院長 「気分を高揚させるような行動やゲームなどは、それが結局ドーパミンを増やし、日常生活に良い影響を及ぼす。全体的な認知力を維持したり、向上したりする効果がある」 施設利用者 小和瀬さん 「結構脳を使いますでしょ。考える時間が必要でしょう。きっと脳が少しずつ動いてくるんじゃないかなって」 デイサービスのイメージを覆す「ラスベガス」は、介護サービスの在り方を変える存在になるかもしれません。 森代表 「ご家族に気を使って、半ば無理矢理いらしている方も多くいらっしゃったので。そういう思いではなく、自ら行きたいなと思えるような、私たちが選択肢の一つになれればいいんじゃないかなという思いで、こういうデイサービスを運営しています」 (「グッド!モーニング」2025年5月30日放送分より)
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個人的にはすごく面白くていいと思う。 この系列事業所の加算取得情報を見ていると入浴Ⅰのみで個別機能訓練などはない。介護保険サービスとして社会参加・入浴の支援という意味では適切であるが、これからどんどんと限界までエンタメに振り切っていった際には行政が介護施設としてどう考えていくかは興味がある。
この施設、介護の業界誌などにも取り上げられており、結構有名なところです。 私も介護福祉士として業界に勤めていますが、こういうデイサービスが広がるのはとても良い動きだと思っています。 一般的に介護施設のレクリエーションは子どもがやるようなものが多く、利用者の中にはあまり乗り気ではない方もいます。 ですので、この施設のように麻雀やポーカー、パチンコなどを導入することで、通常のデイサービスにはあまり行きたがらないような高齢者の方でも、積極的にデイサービスに来てくれるようになれば、身体機能の維持や認知機能の低下防止にも繋がると思います。 「介護保険制度でギャンブルの擬似体験をさせるとは何事だ」と批判される方もいますが、あくまでレクリエーションの一環であり、お金も賭けてませんのでゲームみたいなものです。 それに、レクリエーションばかりやってるわけではないので、制度上全く問題無いと思います。
私は介護していると思ったら介護されていたことがあります。 介護施設にカジノを併設するという発想は驚きでしたが、「人生の最後まで楽しみたい」という利用者の思いに応えようとする姿勢に深く感動しました。単に安全・安心を提供するだけでなく、感情を動かす体験を大切にする。その価値に気づかされた気がします。勝ち負けに一喜一憂する中で、利用者の目が輝きを取り戻す様子は、まさに“生きている”という実感そのもの。認知症の予防や社会性の維持にもつながるのではないかと感じました。もちろん賛否はあるでしょうが、高齢者の「楽しむ権利」に真正面から向き合ったこの施設の挑戦は、これからの福祉の在り方に新しい風を吹き込む可能性を秘めていると思います。
これはいいですね。 ゲームセンターのメダルコーナーで結構お年寄りを見かけます。 その需要に気付いてこういうことをやろうというのは面白いです。 お年寄りはともすれば色んな不安がよぎりがちじゃないですかね。 その点でも時を忘れて熱中することは大事だと思います。
介護施設の現状をよく知らない方々が、なんとなくのイメージで批判したりしてるけど、男性高齢者への受け皿になる施設が大事なんですよね。 デイなどはほとんどが女性利用者ばかりで、男性は毛嫌いする傾向がある。こういう施設があることで、男性高齢者が行きやすくなり、脳への刺激は認知機構低下も臨める。
オランダのホグウェイ村でも同様の事例があるが、老いを“能動”として扱う介護は力強い。 感情の揺らぎが記憶を呼び、日常を取り戻す鍵になる。 認知心理学でも、情動体験は記憶や認知機能の維持に効果があるとされる。 介護は、静かに支えるだけでなく、脳を揺らす設計にもなり得る。 “ケアのかたち”は、もっと豊かになっていいのかもしれない。
認知症の母の介護してました これはすごく良くて意味あると思います 自分で指を使って脳を活性化させること それにはこういうゲームが一番だと思う 本来のゲーム制うんぬんじゃなく 指を使って自分で脳を刺激できることが良い まさかのパチンコパチスロ療法が有効かも これは最近は斜陽のパチンコ産業にとってもチャンスですよ
ボーッと座らされているだけの施設よりとても良いと思います。 自分は賭け事に全く興味がないですが、買い物が大好きなので、疑似通貨を利用して施設内で洋服を選んで着たりとか…買い物ごっこでもできる様な感じのところがあったら楽しそうだな…と。 カラオケ喫茶風とかも楽しそう。 いわゆる依存症になりそうな分野は、人によってはとてつもなく魅力があるので、施設によって特色を持たせると活気が出そうな気がします。
この発想めっちゃ良いですね。 昔ではタブーみたいな話ではありますが、今後はもっともっとエンタメに触れてきた世代が介護施設に入ることになりますから、需要はかなり増えるはずです。指先を動かすテレビゲームなんかも良いんじゃ無いですかね。 自分も子供の頃からギャンブル全然しない親父に、麻雀は覚えとけと言われて家族でやってましたね。1人で考える力は確実に身につきます。 ただ依存は無いと言うことですが、若い時にギャンブルにハマった人が、擬似通貨で我慢できずいつのまにか施設から抜け出して…みたいな事にはならないように気をつけないと、とは思いますが。
趣味も多様化、好みも多様化、介護状態も人それぞれ、生活感覚も家庭ごとで違う。 自分で選べるのであれば、良いと思う。 サークル活動ができるぐらいの状態なら介護はいらないだろうから公民館でサークルに参加してもらう形にしていかないと、介護保険も破綻してしまいますよね。 年齢を超えての交流の場ができると良いが、年齢的な体力、価値観を越えるのは難しいのが現実か。
引用: https://news.yahoo.co.jp/articles/e5c2bfbc74a3c1b76e3621f732e8c5fe53e01315
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