昨年10月の衆院選で過半数割れした少数与党の石破茂政権に対し、野党は初めて「数の力」を見せつけた。石破首相が江藤拓前農林水産相の更迭に追い込まれたのは野党が一致結束したからだ。約2カ月後に想定される参院選を見据え、その気になれば閣僚を引きずり降ろせるという少数与党の現実を首相に突き付けた。ただ内閣不信任決議案を巡っては各党の思惑が交錯しており、再結集できるかが焦点となる。 「ここは厳しくいくべきだ」。20日昼、国民民主党の玉木雄一郎代表と国会内で向き合っていた古川元久国対委員長はこう切り出し、「コメは買ったことがない」と発言した江藤氏を辞任に追い込むべきだと伝えた。これに先立つ記者会見で、玉木氏は辞任には否定的だった。 江藤氏の発言翌日の19日時点で野党の足並みはそろっていなかった。立憲民主党と日本維新の会の幹部はいずれも進退に言及していたが、玉木氏は終始、抑制的だった。 だが、江藤氏は20日の国会質疑でも「宮崎弁的な言い方」などの発言を続け、国民民主内からも「態度が悪すぎる」(ベテラン)と強硬論が高まった。榛葉賀津也幹事長は同日の参院外交防衛委員会で「即刻辞めるべきだ」と辞任を求めた。 立民は国民民主の翻意を歓迎した。立民は同日夕、野党5党による国対委員長会談を呼び掛け、江藤氏の更迭を首相に迫ることを決めた。応じない場合は農水相不信任案の提出で一致した。これまで国民民主は高い政党支持率を背景に独自の動きを続け、野党の統一行動には慎重だった。立民国対幹部は「国民民主が乗ってくるかが一番のポイントだった」と明かす。 野党はその気になれば数の力で少数与党をねじ伏せられるという強烈な「成功体験」を得た。終盤国会の攻防前に、内閣不信任案すら可決できることを自覚した。 もっとも、衆参ダブル選の引き金となりかねない不信任案で結束できるかは不透明だ。立民幹部は「不信任案はただ突っ込めばいいという話ではない」と早速、予防線を張った。(永原慎吾、深津響)
コメント 10件
これまでは与党が数の力を以って強引に(あるいは秘密裏に)政策を決めていたが少数与党になった今は政策協議がようやく透明化されてきたように思える。そういう意味では前回の国政選挙は多くの国民にとってプラスの効果があった。図らずも以前から小沢一郎氏が提唱していた政策ごとに是々非々で政党が連携する「オリーブの木」に近い状況なのだろう。 一方でSNSやYouTubeを利用して瞬間的に「突風」を吹かせられる昨今では安易なポピュリズムに走る無責任な政治家に警戒する必要は増したとも言える。
江藤農水相は、ある意味、問題化している自民党の世襲議員の典型と言ってよい。私は、自民党のこうした議員の問題はもとを正せば、有権者の問題だと思う。家族や親族が議員をしていたから何も考えず投票する人々が地方には少なくないということだ。 では、都市部はというと、真偽不明、根拠もないSNSの情報に踊り、投票する人々のなんと多いことか。 政治不信を招いている本当の原因は実は有権者にあるのではないかということを私は感じている。 米国のトランプ再選や欧州の極右勢力の伸張、我が国では、兵庫県知事の再選や石丸旋風、国民民主の伸張もまた、有権者が十分な判断をせぬまま、起きた現象のように思える。 政治の劣化は、有権者に起因するということを私たちは肝に銘じるべきなのではあるまいか。
野党がここまで見事に連携して結果を出したのは本当に素晴らしい動きでした。江藤前農水相の更迭に至るまでの流れは、まさに「数の力」のお手本。これまでバラバラだった野党が、共通の目的のもとに一丸となって行動し、少数与党の石破政権にプレッシャーをかけたのは快挙と言っていいと思います。今回のようにしっかり結果を出すことで、国民の信頼を取り戻してほしいですし、与党の緊張感もようやく生まれてきたと感じました。
自民党が公明党以外の野党と政策が比較的に同じ方向なのは国民民主党と日本維新のどちらかだろう。 特に国民民主党とは年収の壁や減税で意見が違うがその他の政策では自民党の右派とは話が合う。 人気が有ってもまだ少数の国民民主党の現代表がどう考えるかしだいか公明党が与党入りをして公約の一部を実現したよう国民民主党の公約を少しでも実現させるなら立憲民主党よりは自民党の方が政策に相違が小さいので協力できるかもしれない。
江藤拓前農林水産相は、コメ不足と価格高騰が続く中、「コメは買ったことがない」と発言し、批判を浴びました。野党が不信任案提出を検討する中、石破首相は更迭を決断し、江藤氏は辞表を提出。後任には小泉進次郎元環境相が就任し、コメ政策の見直しを表明しました。この更迭は政権に打撃を与え、参院選を控えた政府の対応が注目されています。少数与党とは、議会で過半数を持たない政党が政権を担う形態です。法案や予算の成立には野党の協力が不可欠で、合意形成が重要になります。メリットとして多様な意見の反映や権力の抑制が挙げられますが、政策実行の困難さや政権の不安定さが課題です。日本では羽田内閣や第2次吉田内閣などが少数与党政権の例として知られています。世界ではカナダやスウェーデンなどで少数与党が一般的です。 中学校の家庭科教師です。石破、しっかりせなあかんわ
野党が「反与党」で結束出来る事を示した事は大きい。内閣不信任を通すことができることは、与党に大きなプレッシャーを与えることが出来る。 ただ、内閣不信任を出したあと、この国を自民党に代わってどこがどうするのか、と言うビジョンを提示することは出来ない。国民としてはそれが不安だ。 国民民主党なんかはどこと連立組むか?とフラットに考えれば「自民党」と答える可能性だってある。 本当に「非自民」の枠組みで政権構想を示すことが出来るのか。 政権交代が現実味が出てきたからこそ、野党には新しい政権の枠組みを見せて欲しい。
以前マシガンズの滝沢さんがラジオで、燃えるゴミの中に普通に食べられる米が大量によく入っているという話をしていた。たぶんそのゴミを捨てた人は食いきれない米を捨てたのだろうと思う。でも、そもそも自分が食いきれない量の米がなぜ自分の手元に集まってくるのか?たぶん江藤も同じような環境だったのではないかと思います。
野党の力・・・には期待しますが、税収の裏付けのない消費税凍結や責任を取らない大声が目立ちます。 自民党はこれで刺激を受けて悪いところは改善し守るべきところは守って国政を運営してほしい、 自民党・与党には期待してますが、野党はまだまだ信用できません。 ちょうどよいバランスかなと思います。
社会党が最大野党だった頃からの一番の課題は、政策を闘わせるのではなく与党の政策批判に終始していたこと。批判するなら対案を出さねばならないのに揚げ足取りにこだわってばかり居た。これでは国の舵取りを任せようという気運も盛り上がらない。そろそろ日本の国会も政策で勝負するようになって欲しい。幸い少数与党となった事で、野党が結束さえ出来れば政策論争に持ち込む事が可能になった。今こそ自民党のやりたい放題の政治に終止符を打つチャンスだ。党利党略ではなく、まさに国の、国民の為の政治を取り戻す絶好の機会を逃すことの無い様に与野党関係なく議員全員がよく考えて行動して欲しい。そして我々有権者も、きっちり人物を見極めて一票を投じる必要が有る。「政治に無関心」などと言う態度を決め込んでいたら、自分の首を絞めるのと同じですよ。
これで不用意な発言が減るのであれば、与野党拮抗することはいいことだという認識になるだろう。 一方で、何でもかんでも野党が与党と対決して、いつまでも予算が通らない事態になれば、野党側に矛先が向き、野党の議席は減るだろう。 ある意味、与党側と野党側が緊張感をもって国会運営に当たるということは国民にとってメリットは大きい。
引用: https://news.yahoo.co.jp/articles/370310d71a063b9b0950cfea130550ecc0c5e2f9
コメント