コメをめぐる一連の失言で21日に辞表を提出し、事実上の更迭となった自民党の江藤拓前農相(64)には、政治家や有識者、芸能人らからもコメントが多く集まり、大半が批判的なものとなった。 江藤氏は佐賀市で18日に行った講演で、価格高騰が続くコメについて「(私は)買ったことがありません。支援者の方々がたくさんくださるので、(家の食品庫に)売るほどあります」と発言。翌19日に陳謝したが批判はおさまらず、21日に石破茂首相に辞表を提出。後任に小泉進次郎元環境相がついた。 政治の専門家からも、江藤氏への辛口コメントが相次いだ。政治ジャーナリスト田崎史郎氏は、江藤氏が辞表提出後の会見で自らの実績のアピールや地元宮崎の有権者に衆院選当選のお礼の言葉を述べた内容なども疑問視。21日に複数番組に出演した田崎氏は「あれは真に受けない方がいいと思います」とバッサリ切り捨てると「備蓄米(放出)を全て自分がやられたように言ってますけど、僕が官邸を取材しているのでは、石破さんが『備蓄米を放出しろ』と強く言って、しぶしぶ受け入れたというのが農水省の実態だった。だからあまり、自分がやったように言わない方がいいじゃないか、と思いますね」と語った。また「本来なら月曜日の段階で自ら辞表を出すべきです。発言したことは消せないのですから。そういう感覚がそもそも欠如していて、総理から『辞めないと言われなかったら続けます』みたいな話をしていたんですね。それは大間違いだと思います」と指摘し、コメ問題解決も「江藤さんがやってる限りダメだったでしょ」と厳しい言葉を並べた。 政治アナリスト伊藤惇夫氏も同日の情報番組で、江藤氏の失言レベルを「超ど級」と表現。「これまで数々の政治家が失言、暴言してますけど、その中でも超ど級ですかね。逆の意味で絶好のタイミングがぴたっとはまってしまった。即座に辞任するような事案だったという感じがします」と語った。 元テレビ朝日社員の玉川徹氏は番組で、江藤氏の会見について「聞くべきところが何もなかったですね。聞いただけムダな感じがしました」とバッサリ。「ただ言い訳を聞かされた感じなので」と評した。 元読売テレビアナウンサー、辛坊治郎氏は、江藤時の発言後にX(旧ツイッター)で「発言は大臣が『玄米くれる人々』の方を向いて政治をしている、と白状したようなもんだ。『俺は賄賂をもらって政治をしている』と言ったに等しい。馬鹿すぎだろ」とつづった。 弁護士の紀藤正樹弁護士もXで「あれだけ断言して一転辞任の判断。それなら最初から綺麗に辞めた方がよ良かった。それにしても今回の騒動。米が”政治資金”と同等と言えるのか色々考えさせられた。江戸時代なら間違いなく”政治資金”」と指摘した。 元フジテレビアナウンサーの笠井信輔氏はブログで「競争入札制度で、国が持っている備蓄米を販売すれば、いわばオークションと同じ。高値で取引されるのは当然です。儲かってるのは、むしろ“国”」と説明した上で、「にもかかわらず、そんなシンプルな仕組みを前の農水大臣は変えることができなかった。そして、あの失言。(本当にセンスがなかったですね)」 とつづった。 フリーアナウンサー高橋真麻は番組で「こんなスベリ方はないよねって感じでした」などとコメント。「政治家の失言って、結構壮大に滑っていることが多いなと思っていて。本人は受けると思って言ったのが、ご時世とか自分の立場を考えたら、それはギャグにはならないよねということ。スベっている人が過去にもいたが、同じ失言でも、考え方そのものがおかしい失言もある。今回は本当にスベっていた。本人は悪気ないのは分かっているんですけど」とあきれるように話した。 お笑いタレントのほんこんもX(旧ツイッター)で「何考えてる」と、短い古葉に思いを込めた。 ミュージシャンで俳優うじきつよし(67)もXで「こんなバカが…….世襲のポンコツ。不適任。64にもなって」と厳しい言葉。「一掃しましょう。宮崎県第2区の皆さん、今こそ責任をとってください」と呼びかけた。 「お米ソムリエ」の資格を持つ元乃木坂46の松村沙友理は「江藤さん、いろんな方から常に判断が遅いって言われてましたけど、本当にそうだったんじゃないかなと思って。備蓄米出すのも、判断が遅かったし。今、現在も既に国民の皆さまが困ってるのに、ずーっと判断が遅すぎる」とコメント。「いろんな問題をちゃんと解決しなきゃいけないのに、何かちょっとのんきだったなと感じちゃう」と私見を語った。 身内である自民党の政治家からもコメントがあった。自民党の河野太郎元デジタル相は配信番組で、決断した石破首相の胸中を推察。「確かに失言ではありますけど、本当に辞めなきゃいけないような失言なのか、というと、そこはいろんなお考えがあると思いますけど。ただ、備蓄米放出したのに、コメの値段が下がらなかった、というところに対して、石破総理として、思いはあったのかな、という気がします」と語った。 判断を下した石破茂首相は23日の番組で、任命責任が自身にあることを認めた腕「『私はコメ買ったことがない』『家に売るほどあるんだ』と言われるとね、それがどういう意図に基づくものだったのか。撤回されたんだけど、それは本当にコメが高いと思っていらっしゃる消費者の気持ちを、ものすごく逆なでしたと思います」と、厳しく断じた。さらに「『いろんな方が、米を持ってきてくださる』。それにいろんなものが混じっててね。これも、一生懸命作った生産者の方の気持ちを、逆なでしたところがあった。そこは、本当に最初から撤回をして、おわびをしていただきたかったなと思います」と述べた。
コメント 10件
大臣の年収は約3,000万円に上ります。これは国の中枢を担う職責を考えれば、ある程度妥当な水準だと思います。ただし、それはその報酬に見合った能力と実績が伴っていればの話です。 この方は20年以上にわたり国会議員を務めており、給与だけでも累計で5億円以上を公的に受け取ってきた計算になります。これは一般企業でいえば、ハイクラス人材や大手企業の経営幹部クラスの待遇に相当します。 その意味で、有権者の視点は非常に重要です。これまでの報酬に見合う働きをしてきたのか、そして今後も信託に値するのか。次の選挙で、有権者がどのような評価を下すのか注目されます
任命され、国にとっていま最大の課題である米価を引き下げる役割を与えられたのは、難しい課題ではあるものの、一方では国民にとって長く定着してきた主食の安定供給を復活させるとの目的を果たす役割をも任されたのだから、これに勝るやり甲斐有る仕事も無い訳で、その千載一遇のチャンスを活かせず、活かそうとの気持ちも持たずに、何となく惰性でやっていた印象が強い。 もっともこの人事を受けた側の勘違い意識もさる事ながら、任命した側の人を見る眼が相当曇っている実態も同時に気になったのは確かだ。 歴史を振り返っても人事を間違えると、それは只の一時限りの失敗で済まされたとかでは無く、その組織の存亡にまで影響が及ぶのは、日常茶飯事で、つまり人事の失敗が一国の存続さえ危うくする実例が有る点を、特に国のトップに立ったなら、肝に命じておかなくてはならないのが、当たり前。 石破は勉強家とも言われるが一体、何を今まで学んだか。
JA会長も農林族のドンも、現在米価を肯定する発言をされていますよね。 江藤さんも農林族ですから、一族のしがらみから逃れるのは厳しかったでしょう。 ほとんどの国民の賃金収入がさほど変わらないなかでのあらゆるものの物価高、そのなかで主食の米価が倍加するなんて、やはり異常だと思います。 急激に倍加した米価を「国民が安定的に買える」以前の価格に近づけるべく、備蓄米放出は当然だと思いましたが… なぜオークションみたいな入札をやって、価格を釣り上げるようなことをしているのか非常に不思議でした。農林のプロがやることだからいろいろな理由があるのかななんて思っていました。 全体ではなく、米と既得権益の狭い世界のしがらみのなかで、ほとんど現在の米価が下がらないようにするため、のらりくらりやっていたことだったのでしょうか。 凄くショック。 今回の失言による農林族大臣の撤退は好機かもしれません。
一般人の感覚と違う人が政治をしてるからこんなことはあると思います、金のかかり過ぎる選挙でなく、貧乏でも国や国民生活を良くしたいと思う情熱を持った人が政治ができるようになって欲しい。
今年秋の新米も既に買い占めて平年を大幅に超える利益を得ようとする中間業者が無くなる様政府は仕組みを変えて農家の安定収入と消費者にも安心安定な価格を実現して欲しい。
江藤さんはひどすぎますよ。 こんな人に米のことを任せていたとは・・・ この人がトップだから何も改善しない、ということが分かりました。 失言はむしろ良かったと思います。 農相が変わったから。 何もないまま江藤さんが農相を続けていたら、 いつまでも米の値下がりはなかったことでしょう。
国民の感情をさかなでする、とんでもない発言をした、その後の釈明も目を覆いたくなるような幼稚な言い訳に終始。 これらの事実、結果が大問題だが、米を買ったことがない等誰が考えてもこれを言ったら批判を浴びることを簡単に考えられるのに気付かないレベル、またこんな言い訳したら批判を浴びることを簡単に考えられるのに気付かないレベルの知力、想像力、判断力のなさが大問題のもう一つで、事の本質はここにある。 失言で国民の信頼を失った大臣が、そして残念ながらこの知力の大臣がこれから農政を前に進めることはできないし、国民の主食である米をここまで買いにくくなったこの難局を乗り越えられるはずもない。 一国民、一有権者の意見です。
随意契約にして安価に提供するという施策がなぜ小泉氏が就任するまで出てこなかったんですかね。そこが一番の疑問。 他の記事で江藤さんと小泉さんは旧知の中だというのがありました。であれば自民党の中で情報共有し江藤さんが実現することもできたはず。 わざわざ小泉さんが出しゃばってこれ見よがしなポーズばかりを見てると、本当にただ単純な人気取りにしか見えません。 この動きを称賛する田崎さんなんかも同じ穴のアナグマさんにしかみえないんだけど。
もともと永田町の常識は世間の非常識と言われてきた中で、子どもの頃から 世間知らずの人が多い世襲議員が増えて、ますます拍車が掛かっている 不祥事や失言をするだけでなく、私の何がおかしいのかと言う人までが 増えていて本当に国民の考えと乖離している もっと国民が選挙で投票しないといつまでも政治は変わらない
私も地元の国会議員と懇意だけど、一般人よりはるかに世間知らずで驚いた時があった。だから全員がそうとは言えないが、けっこう世間ズレした議員は多いと思います。本人は大真面目に話しても、失言級の発言になってしまう。
引用: https://news.yahoo.co.jp/articles/8de83d45cdcbec4dcaf6821def95667a7b3cd68f
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